地球外物質研究グループ|宇宙科学研究所

リュウグウ試料におけるOリング洗浄工程に起因するエタノール検出について(速報)

リュウグウ試料におけるOリング洗浄工程に起因するエタノール検出について(速報)

2025年11月10日
地球外物質研究グループ

2025年5月、リュウグウ試料の分析において、エタノールが検出されました。調査の結果、輸送容器FFTCの気密保持に使用されているオーリング(Oリング)が、洗浄工程で吸収したエタノールを放出し、それをリュウグウ試料が吸着したことが原因である可能性が高いことが判明しました。

地球外物質研究グループでは原因の特定と対策を進めており、Oリングの洗浄・乾燥方法を見直すことで、同様の揮発性成分の放出が大幅に低減されることが確認されており、今後の試料提供においては本方法に基づき提供を行う予定です。

現時点で、配布済み試料における科学的評価への影響は限定的であり、研究の継続に支障はないと判断しています。今後、Hayabusaシンポジウム(2025年11月)で詳細を報告するとともに、学術論文として公表を予定しています。

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