地球外物質研究グループ|宇宙科学研究所

Bennu試料の試料選定のため、NASAジョンソン宇宙センター訪問

 1月22日から25日にかけて、地球外物質研究グループの深井稜汰特任助教、矢田達主任研究開発員、学際科学研究系の木村駿太特任助教の3名で米国ヒューストンのNASAジョンソン宇宙センターを訪問しました。

 今回の目的は、昨年9月24日にNASA探査機OSIRIS-RExが地球に帰還させた小惑星Bennu試料について、現地で今後の試料選定の為に目視で確認し、情報収集と調整を行うことでした。JAXAとNASA間では「はやぶさ2」が採取した小惑星リュウグウ試料とOSIRIS-RExが採取した小惑星Bennu試料の一部を交換することになっており、2021年12月にリュウグウ試料の一部をJAXAからNASAに提供しています。JAXAの惑星保護(検疫)を担当する木村特任助教は、NASAジョンソン宇宙センターの微生物汚染管理担当者に会って管理現場の見学・情報交換を行いました。

 今回の観察結果や来月公開される予定のBennu試料カタログデータに基づいて、今後JAXA割り当て分の試料の選定を行なって試料配分希望を提出し、他への配分との調整・分割作業を経て、2024年晩夏にはJAXA相模原キャンパス地球外試料キュレーションセンターにBennu試料が届く予定となっています。JAXA側の受け入れ準備も着々と進んでおり、受け入れ後の初期記載・科学成果を是非ご期待ください。

NASAジョンソン宇宙センターのキュレーション施設の建物前にて、左から矢田主任研究開発員、深井特任助教、木村特任助教。
NASAジョンソン宇宙センターにて、左から深井特任助教、Dr. McCubbin、Dr. Snead、矢田主任研究開発員、Dr. Vander Kaaden、Dr. Lunning。
OSIRIS-RExが持ち帰ったカプセルから回収用トレイに移された小惑星Bennu試料。©NASA
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